野球の人気がなくなり、野球人口が少なくなったとか信じられませんよね。
高校野球やプロ野球、大谷選手が活躍している大リーグを見てみても今まで以上に人気があるように思えます。
野球小僧も同じように考えています。どう見ても野球人口は減ってないんじゃないの?甲子園に毎年行くけど、年々入場するのに時間が掛かっています。始発でもバックネット裏は厳しい!
この感覚からしたら、「本当に野球人口が低迷しているの?」と思っちゃいますよね!
そこで今回は中学野球と高校野球に絞って野球人口の検証をしていきたいと思います。
目次
中学野球(軟式)
硬式のデータがなかったので、軟式野球で考えて行きたいと思います。
平成13年~17年のデータ
生徒数 | 加盟校数 | |
平成13年 | 321,629 | 8,972 |
平成14年 | 314,022 | 8,974 |
平成15年 | 312,811 | 8,978 |
平成16年 | 298,605 | 9,103 |
平成17年 | 295,621 | 9,115 |
これが今から考えると、10年前から15年前の数字です。この5年間を見ているだけでも、毎年数千人程度部員が少なくなっていることがわかると思います。
ただ、加盟校数は増えているのがちょっと不思議な感じがします。
平成25年~29年のデータ
生徒数 | 加盟校数 | |
平成25年 | 242,290 | 8,788 |
平成26年 | 221,178 | 8,784 |
平成27年 | 202,470 | 8,706 |
平成28年 | 185,314 | 8,639 |
平成29年 | 174,343 | 8,475 |
29年から過去5年を見ていると毎年1万~2万人の部員が減っています。なぜ、ここまで部員が減少しているのでしょうか。
そしてここで平成13年と平成29年を比べてみましょう。
平成13年 | 321,629 | 8,972 |
平成29年 | 174,343 | 8,475 |
このデータを見ると非常に野球人気の低迷が顕著に出ています。
平成13年は32万人
平成29年は17万人
約15年で15万人も野球人口が減っています。約半分の数字です。かなり部員数は減っています。
このペースで部員が減っていくと、10年後20年後には部員がいなくなるのではないかと懸念しています。
野球人口の減少は間違いない。人気も確実に低迷
( 公益財団法人日本中学校体育連盟を参考)
高校野球(硬式)
次は高校野球(硬式)を検証して行きたいと思います。
平成5年~平成9年のデータ
年 | 1年生 | 2年生 | 3年生 | 合計人数 | 加盟校数 | 平均人数 | 継続率 |
平成5年 | 54,478 | 46,580 | 45,780 | 146,838 | 4,091 | 35.9 | 78.8 |
平成6年 | 52,634 | 46,324 | 43,523 | 142,481 | 4,104 | 34.7 | 76.9 |
平成7年 | 53,991 | 44,337 | 43,901 | 142,229 | 4,119 | 34.5 | 80.6 |
平成8年 | 54,608 | 45,438 | 41,643 | 141,689 | 4,131 | 34.3 | 79.1 |
平成9年 | 52,746 | 45,270 | 42,185 | 140,201 | 4,147 | 33.8 | 78.1 |
平成25年~平成29年のデータ
年 | 1年生 | 2年生 | 3年生 | 合計 | 加盟校数 | 平均人数 | 継続率 |
平成25 | 59,570 | 55,751 | 51,767 | 167,088 | 4,048 | 41.3 | 86.8 |
平成26 | 61,265 | 55,246 | 53,801 | 170,312 | 4,030 | 42.3 | 87.7 |
平成27 | 58,681 | 56,774 | 53,443 | 168,898 | 4,021 | 42.0 | 89.7 |
平成28 | 57,406 | 55,025 | 55,204 | 167,635 | 4,014 | 41.8 | 90.1 |
平成29 | 54,295 | 53,919 | 53,359 | 161,573 | 3,989 | 40.5 | 90.9 |
平成30 | 50,413 | 50,538 | 52,233 | 153,184 | 3,971 | 38.6 | 91 |
平成5年から考えると、平成30年は1万人ぐらいは増えています。
中学軟式野球の15年で15万人野球人口が減少しているのを考えると、増えているのが正直不思議な感じがします。
ただ平成25年から平成30年にかけて、部員数は約1万5千人減少しています。この事実を見たら、一度は上昇したけど今現在下落傾向にあることがわかります。
この減少については、野球人口の減少というよりは日本全体の少子化のせいだと個人的には理解しています。気がかりなのは、29年から30年で8千人程度減少していることです。
特に新入生の数の減少が半端ないです。
人気が低迷しているわけではなく少子化の影響を受けている
人気が落ちていない理由としては、環境がよくなったのが一番の理由だと思います。データとしても、継続率が平成5年では約80%だったのが、平成29年では90%に向上しています。
その環境というのが以下のことだと思います。
・当たり前に水を飲めるようになった
・指導者からの暴力が減った
・部内の暴力が減った
・部内の上下関係がすこしゆるくなった
この内容は当たり前ですが、昔は無法地帯でした。水を飲むことは甘え、指導者からの暴力は愛のあかし、先輩は神様、後輩は奴隷などなど完全なる縦社会でした。
今そのようなことが起これば、一発で出場停止に追い込まれます。てか、出場停止になるからやらないではなく、人としてやってはいけない行為ばかりですけどね!
ちなみに野球小僧は水を飲めるようになったぐらいの世代なので、上記の内容で苦労したことはあまりありません。
(公益財団法人日本高等学校野球連盟より参考)
野球人気が低迷している理由
高校野球に関してはそこまで低迷している感じはしませんが、野球界全体をみると低迷していると言ってもいいと思います。
理由1 プロスポーツの多様化
一昔では、野球ぐらいしかプロスポーツはありませんでしたが今は違います。
サッカーが1993年にプロスポーツになり、バスケが2015年から始まりました。その結果、今までは身近なテレビで見るスポーツは野球だったのが、サッカーバスケなどに変化してきました。
それが低迷の理由だと野球小僧は思います。特にサッカーに関して、ワールドカップの盛り上がりは半端ないです。日本の景気を揺るがす一大行事になっています。
あの光景をみたら、野球よりサッカーをやりたくなる気持ちもわかります。
理由2 野球のイメージ悪化
どのスポーツより野球の不祥事は多いです。
特に暴力の問題は、どんなに厳しく罰を受けても毎年のように出てきます。そうしたニュースを見るたびに、野球人口は減るんだろうな~と思いながら見ています。
普通に考えたら、暴力のニュースが多いスポーツをやろうとはしませんよね。親もやらせたくありません。そこが理由だと思います。
今後本気で指導者や選手の理不尽な上下関係をなくしていかないと、野球の人気はなくなると思います。
まとめ
データから見ても、野球人口は年々減っています。日本全体の人口が減っているので、仕方ないと思いたくなります。
しかし、13年も野球をして、ここまで成長させてくれた野球の人気を回復させたい!そんな思いです。
アメトークの高校野球大好き芸人などで紹介されるなど、注目は浴びています。甲子園も毎年入場規制がされるほど、すさまじい人気です。
高校野球は人気です。今後は中学野球や、大学野球なども人気になってくればいいのにな~と個人的には思っています。
野球は非常に成長できるスポーツです。チームメイトとの喜び、チームメイトとの悲しみ、礼儀を教えてくれる場所です。
そんな成長できる場所をなくしてはいけないと思います。野球のすばらしさを今後もお伝えできたらと思います!
ぜひ野球をやってくださいね!